
定期報告制度では、外壁の状態を継続的に確認することが重要です。
建築基準法第12条に基づく定期報告では、建物の所有者・管理者に対し、建築物の安全性を確認するための定期的な調査・報告が求められます。国土交通省の資料でも、定期報告制度は建築物などの定期的な調査・検査結果を報告することで、安全性を確保する制度とされています。
外壁については、おおむね6か月から3年以内に一度、手の届く範囲の打診等を行うことに加え、おおむね10年に一度、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分について、全面的な打診等を行うこととされています。
特に、竣工から10年、または外壁改修から10年を迎える建物では、外壁タイルやモルタル等の浮き・劣化・損傷を確認する調査が重要になります。未報告や虚偽報告には罰則の対象となる場合があり、所有者・管理者として適切な時期に調査を実施することが求められます。
近年は、足場やゴンドラによる全面打診だけでなく、条件を満たす場合には、ドローンを活用した赤外線調査も選択肢になります。国土交通省は、打診以外の調査方法として、テストハンマーによる打診と同等以上の精度を有する無人航空機による赤外線調査を明確化しています。

外壁の浮きや剥落は、突然発生するものではありません。
外壁タイルやモルタル仕上げは、日射・雨風・温度変化による熱伸縮を繰り返すことで、下地との接着力が低下することがあります。その結果、内部に空気層が生じ、いわゆる「浮き」が発生します。
この浮きが進行すると、外壁材が下地から離れ、最終的に剥落・落下事故につながるリスクがあります。特に、道路・歩道・出入口・駐車場など、人が通行する場所に面した外壁では、建物の見た目がきれいであっても、安全確認を先送りしないことが重要です。
また、民法第717条では、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があり、他人に損害を生じさせた場合、占有者または所有者が損害賠償責任を負う可能性があるとされています。つまり、外壁落下事故は「古い建物だから仕方ない」では済まず、所有者・管理者としての維持管理責任が問われる問題です。
国土交通省の定期報告制度に関する資料でも、外壁の落下により事故が発生した場合、社会的責任を問われる場合があると示されています。定期的な外壁調査は、法令対応だけでなく、事故予防・資産価値維持・管理責任への備えとしても重要です。

外壁調査は、従来の「足場を組んで全面打診する方法」だけではなく、赤外線調査やドローン活用を含めて検討できる時代になっています。
これまで外壁の全面調査では、足場やゴンドラを設置し、調査員がテストハンマーで外壁を打診する方法が一般的でした。確実性の高い方法である一方、建物の規模や立地によっては、足場仮設費用・工期・安全管理の負担が大きくなるケースがあります。
令和4年、国土交通省告示の改正により、外装仕上げ材等の劣化・損傷状況の調査方法として、赤外線装置を用いた調査、無人航空機による赤外線調査を、テストハンマーによる打診と同等以上の精度で実施するためのガイドラインが示されました。
これにより、建物の条件に合えば、足場を全面に組む前提ではなく、赤外線カメラやドローンを活用した外壁調査を選択肢に入れられます。特に、高所部分・広範囲の外壁・道路や敷地条件に制約がある建物では、安全性やコスト効率の面で有効なケースがあります。
ただし、ドローン赤外線調査は「どの建物でも必ず全面打診の代替になる」というものではありません。外壁材の種類、日射条件、撮影角度、隣地との距離、飛行可否、調査精度の確認、報告先となる特定行政庁の運用などを踏まえ、建築士・調査資格者・赤外線調査技術者・ドローン運航者が連携して判断する必要があります。

外壁調査の方法は、建物ごとに最適解が変わります。
外壁調査には、大きく分けて 全面打診・地上赤外線・ドローン赤外線 という選択肢があります。国土交通省は、定期報告制度における外壁調査について、赤外線調査や無人航空機による赤外線調査を、テストハンマーによる打診と同等以上の精度と判断するためのガイドラインを示しています。つまり、従来の全面打診だけでなく、建物条件に応じて複数の調査手法を組み合わせることが重要です。
全面打診は、調査員が外壁に近接して確認できるため精度面で確実性が高い一方、足場仮設が必要になる場合があり、費用や工期の負担が大きくなりやすい方法です。
地上赤外線は、足場を組まずに実施できるため、比較的コストを抑えやすい方法です。ただし、地上からの撮影になるため、高層階や死角、隣接建物の影響を受ける面では調査範囲に制約が出ます。
ドローン赤外線は、高所や広範囲の外壁を効率よく確認できる点が強みです。一方で、天候、日射条件、風、飛行可能エリア、隣地との距離、航空法上の手続き、撮影角度などの条件を満たす必要があります。ガイドラインでも、赤外線調査には適用限界があり、条件を守らない調査では適正な診断ができないおそれがあるとされています。
そのため、実務では「全面打診か、ドローン赤外線か」の二択ではなく、建物の立地・高さ・外壁材・周辺環境・予算・報告期限に応じて、最適な調査方法を選定することが大切です。必要に応じて、赤外線調査で広範囲を確認し、異常が疑われる箇所を打診で確認するなど、複数手法を組み合わせる判断が有効です。

外壁調査は、法令対応のためだけに行うものではありません。
竣工・外壁改修から10年を迎える建物では、定期報告制度に基づく外壁調査が必要になる場合があります。外壁の浮きや劣化は、見た目だけでは判断しにくく、放置すれば剥落事故や所有者責任につながる可能性があります。
一方で、現在は全面打診だけでなく、赤外線調査やドローン赤外線調査も選択肢に入れられるようになりました。大切なのは、どれか一つの方法を正解と決めつけることではなく、建物の条件に合わせて安全性・精度・コスト・工期のバランスを取ることです。
株式会社FREIHEITでは、名古屋・愛知・東海エリアを中心に、ドローンを活用した外壁調査・赤外線調査・建物点検のご相談に対応しています。
「10年目の外壁調査が必要か知りたい」「ドローン赤外線調査が使える建物か確認したい」「足場費用を抑えた調査方法を検討したい」という方は、まずは建物の状況をお聞かせください。
CONTACT
外壁調査・12条点検の方法に迷ったら、まずはご相談ください
株式会社FREIHEITでは、名古屋・愛知・東海エリアを中心に、ドローンを活用した建物点検・赤外線調査・外壁調査のご相談に対応しています。 建物の高さ、立地、外壁材、報告期限、予算に応じて、現実的な調査方法をご提案します。
- ✓ 10年目の外壁調査が必要か確認したい
- ✓ 全面打診と赤外線調査の違いを知りたい
- ✓ ドローン赤外線調査が使える建物か相談したい
- ✓ 足場費用を抑えた調査方法を検討したい
- ✓ 管理会社・オーナー向けの説明資料がほしい
※点検専用のお問い合わせページがある場合は、上記リンクを点検専用ページに差し替えてください。






















